紫外線が眼に及ぼす影響は?
暑い日差しに対してみなさんはサングラスをしていますか?私が思うに、日本人はサングラスを日常的にかける習慣はないように思います。しかし、日光、紫外線が眼に影響を与えます。
以下の3つの眼に関する病気について環境省の紫外線環境保護マニュアルより紹介します。
紫外線角膜炎
強い紫外線にばく露したときに見られる急性の角膜炎症で、結膜(白目)の充血、異物感、流涙がみられ、ひどくなると強い眼痛を生じます。雪面など特に紫外線の反射が強い場所で起きる“雪目(ゆきめ)”が有名です。昼間に紫外線にばく露した場合、夜から深夜あるいは翌朝にかけて発症し、大部分は 24 〜 48 時間で自然治癒します。
白内障
白内障は眼科疾患の中で最も多い病気のひとつで、眼のなかでレンズの役割を担う水晶体が濁るため、網膜まで光が届かなくなり見え方の質が低下してきます。初期には水晶体が硬くなるため老眼が進行し、濁りが強くなると視力が低下し、進行すると失明に至ります。
白内障は80以上のタイプがあるといわれていますが、加齢により発症する白内障には3つの代表的なタイプがあり、それぞれ原因や見え方への影響も異なります。日本人で最も多く見られる皮質白内障というタイプでは、紫外線との関係が知られています。治療は混濁した水晶体を眼内レンズと置換する手術が行われます。
翼状片
眼球結膜(白目)が翼状に角膜(黒目)に侵入する線維性の増殖組織で、瞳孔近くまで進展すると視力障害をきたします。通常は 30 歳代以降に発症し、進行は早くありません。農業、漁業従事者など戸外での活動時間が長い人に多発し、紫外線ばく露を含めた外的刺激がその発症に関係すると考えられています。治療は外科的な切除を行いますが、2〜7%の人は再発し再手術が必要になります。
出典:環境省 紫外線環境保健マニュアル2008より
アメリカ眼科学会が勧めるサングラスの選び方
サングラスの必要性はわかっても、どのように選べばいいのか?アメリカ眼科学会は7つのポイントを紹介してくれています。
UVA、UVBの99~100%を防ぐことができるか
商品の説明が紛らわしいことがありますが、ほぼ完ぺきに紫外線を防ぐことができるサングラスを選びましょう。
本当に紫外線を防ぐことができるのか?
眼鏡店や眼科医院でサングラスを購入しましょう。それらの店舗にはUVライトを検査する機械があるので、本当にUV保護できているかチェックしましょう。(これは日本の店舗ではないと思います)
大きなサイズのレンズを選ぶ
眼を十分に覆えるように大きめのサイズのレンズを選びましょう。レンズの端から入ってくる紫外線を減らすことができます。
色にだまされないように
黒いレンズはかっこよくみえますが、だからといってより紫外線を防ぐわけではありません。
安いサングラスを避ける必要はありません
適切な眼の保護のために多くのお金をかける必要はありません。安いものでも、より効果的に紫外線を防ぐことができます。
子どもにもサングラスを忘れないで
子どもも紫外線の影響を受けるので、早い時期からサングラスをかける習慣をつけましょう。
偏光レンズを選ぶことも考えてみてください
偏光レンズがより紫外線を防ぐというわけではありませんが、水面や道路からの反射したまぶしさを減らしてくれます。運転時や水辺での活動をより過ごしやすくしてくれるでしょう。
子どももサングラスが必要か?
アメリカ眼科学会は、子どももサングラスをかける習慣を身に着けたほうがよいと説明しています。「何歳から」との記載はありませんが、赤ちゃんや子どもも含め、すべての世代にと書いているので、赤ちゃんですらその対象なのでしょう。
帽子、日焼け止め、サングラスをしっかり準備して外出に備えましょう。
夏の暑い日差しを防ぐ方法はこちらの記事でも説明しています。
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