痛い!男児用水着のメッシュ生地による陰茎包皮の絞扼



小児科学会 Injury Alert(傷害速報)

小児科学会のホームページで公開されている事故の報告事例です。2008年から公開されており、2019年8月の段階で82件が報告されています。

小児科学会 Injury Alert

今回はその中から、夏に注意が必要な報告を紹介します。

#58 男児用水着のメッシュ生地による陰茎包皮の絞扼

症例1:79か月症例2:41か月症例3:811か月

いずれも水着のメッシュ生地の隙間に、包皮が挟まってしまっています。驚くことに子どもの力では外すことができないようで、最終的に病院を受診しています。メッシュを丁寧にハサミできれば、その後の経過は問題ありませんでした。

小児の陰茎の皮膚はやわらかく、伸びやすいためメッシュの穴にはまってしまいます。いったん入り込むと静脈がしめつけられて、腫れてしまうため抜けなくなると考えられます。

同様の事故報告

同様の事故報告は今までもあるようです。現在も同じデザインの商品が販売されているかわかりませんが、トランクスタイプの水着の内側の生地がメッシュになっているものは販売されているのではないでしょうか?

今のところこの商品を規制することはできないので、使用されるかたはこのような報告があることを覚えておくとよいかと思います。

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病院で勤務する小児科専門医 1児(娘)の父です。 娘の誕生を機に、小児科医だからできる育児情報の配信をはじめました。 育児、子どもの病気、最新の論文を紹介していきます。