小児科学会のInjury Alertから、夏祭りに注意が必要な事故報告をお伝えします。
小児科学会 Injury Alert
小児科学会のInjury Alert(傷害速報)には日常生活の中で起きた事故症例の詳細が報告されています。事故を知ることで予防することが可能であるにもかかわらず、同様の報告がくりかえし起きていたり、思いもよらない状況で事故が発生していることもあります。
Injury Alert #17 ラムネ瓶の口による舌外傷
8歳 女児
お祭りの縁日で買ったラムネを自宅に持ち帰り、一人で飲んでいた。舌を飲み口に付けて中の空気を吸い続けると、ビンに舌が吸い付くのが面白くて吸い続けたところ、気がついたら舌がビンから抜けなくなった。母親に知らせ、1時間たっても抜けないため、救急外来を受診した。
状態は落ち着いていたが、舌は瓶に2〜3cm程度中に入っていた。救急外来でゾンデ(医療に使用する細い金属棒)をビンと下の間に挿入して外そうとしたが抜けなかった。
さらにビンの中に空気を注入してみたがうまくいかなかった。結局2本目のゾンデを使用し、潤滑剤をつけてねじりながら引き抜きました。
舌の先端部に、発赤、腫脹、内出血を認めましたが、同日に帰宅できています。
まとめ
子どもであればやってしまいたくなる行為が、思いがけない事故につながってしまいました。入り口が狭く、中の容量が少ない容器では同じ事故が起きる可能性があるので注意が必要です。
コメントを残す