赤ちゃん、子どもの血液型検査は必要か?血液型の仕組みをまとめて解説。



血液型知っていますか?

みなさんは、自分の血液型を知っていますか?母子手帳にかいてあって知ってる人もいるでしょうし、実際に検査を受けた方もいると思います。こどもの場合ですと、出産した産院で検査をしていたり、保育園・幼稚園から血液型の記載を求められ、かかりつけ医で検査をした子どももいることかと思います。このように知っててあたりまえのように思われる血液型ですが、実際どのようなものなのでしょうか?

血液型とは何を調べているのか

血液型は赤血球(酸素を運ぶ細胞)の表面にある抗原による分類です。以下に一覧表を掲載します。このようにABO血液型は、それぞれの抗原・抗体をもつ、もたないで分類されています。日本人でもっとも多いのはA型です。もうひとつはRh血液型です。これはRh抗原の有無でわかれています。一般にこれらABO、Rhの二つの型が重要であり、よく使われています。

輸血治療されるまでの流れ

血液型を前もって知っておく理由ななぜでしょうか?それはもちろん「輸血のときに血液型が必要だから」と思われているでしょう。しかし、実際に輸血治療をうける流れをしっていますか?それでは順番に説明します。

  1. 輸血が必要な患者の血液型を検査します。(1回目でこれは仮の血液型確定です)
  2. 再度、別の血管から採血して血液型検査をします。(これで血液型は確定します)
  3. 適切な輸血をオーダーし、輸血を行います。

どうですか?思った以上に厳重で、繰り返し検査が必要なことにおどろいたかたもいるでしょう。輸血での間違いはゼッタイに避けねばならないため、どの病院でもこのようなルールにもとづき行われています。さらに検査には”おもて試験=抗原をみる”と”うら試験=抗体をみる”の二つがあります。血液の抗原と抗体の両方をしらべることで、ようやく確定になるのです。

このとき、患者さんや家族からの情報はどこにも活用されていいことに気が付きましたか?医療者は、客観的で間違いなく輸血をするため、患者さんの記憶にはたよるわけにはいきません。つまり、自分で血液型を把握しておく必要はどこにもないのです。

*ただし、抗体など特殊な血液型の人は事前に知っておいたり、医療者に伝える方法をあらかじめ考えておいたほうがいいですが、そのような血液型はまれであるため、一般的には問題ないでしょう。

赤ちゃんの血液型検査は必要?

私の血液型は赤ちゃんのころに検査をしてもらってわかっていました。そして大人になって検査を行いましたが、一致していました。ところが、最近では血液型検査を行わない施設もありますが、なぜでしょうか?それは4つの理由があります。

  1. 赤ちゃんの血液のなかには、生まれた直後はお母さんの抗体もあるから
  2. 赤ちゃんの血球に十分な抗原がない
  3. 赤ちゃんが十分に抗体をつくれていない
  4. 多くの施設がおもて試験だけなので、間違いもある

以上から、赤ちゃんの時に血液型検査を行うことは正確ではないといえるので、検査の必要性はないということになります。3歳以上になれば、これらの問題は解決されるので、正しい検査ができますが、痛い採血は必要になります。

自費診療+保険診療=混合診療

血液型を知りたいためだけで検査を行う場合は、自費診療となりますので、10割負担です。私は保健診療を完全に把握しているわけではないので間違っているかもしれませんが、

  • ABO、Rh血液型検査 24点
  • 採血手技 30点(6歳未満だと25点追加で55点)

つまり、79点=790円程度となります。およそ1000円程度になるでしょう。思ったより安い・・・

でも、採血をすること自体は子どもにとっては怖くて痛いので、精神的に負担は大きいです。ですから、多くのご両親は「なにか別の病気で検査をするときに、ついでに血液型も診てもらおう」と考えます。ところが、これはできないのです。病気の治療(保険診療)と血液型検査(自費診療)を並行してできないので

結論:子どもの血液型検査は必要?

以上から、子どもの血液型検査は基本的に必要ないと考えられます。この記事をみた幼稚園、保育園の職員の方は、ぜひご指針の施設で血液型を要求しないようにお願いしたいです。お金も無駄だし、痛い検査をするのは子どもなので。

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