熱性けいれんは、乳幼児のころに発熱にともなっておきるけいれんです。
名前をきいたことがあっても、その頻度や、再発する確率まではあまり知らないと思います。
けいれんを起こしたときは、動揺していて説明された話をあまりおぼえていないことが多いと思います。
この記事では、熱性けいれんの再発について解説します。
熱性けいれんの発症率
日本での熱性けいれんの発症率は、7〜11%という報告が多いです。
海外はどうかというと、2〜5%と報告されています。
これは人種や、民族、地域の差があるのではないかと考えられます。
一方で、日本の情報は適切なデータでないことも指摘されています。もっとも信頼できる調査をみると、5歳までの調査では3.4%です。
だいたいですが、20〜30人の子どもの1人は熱性けいれんをおこす考えていいでしょう。
では、その子どもたちのうち、どれぐらいの子どもが2回目の熱性けいれんをおこすのでしょうか。
再発率の予測因子
まず再発を起こしやすいと考えられる4つの項目からお話します。
1.両親どちらかが熱性けいれんを起こしたことがある
2.1歳未満に熱性けいれんを起こした
3.発熱から発作までの時間がおよそ1時間以内だった
4.発作を起こしたときの体温が39℃以下だった
もし、熱性けいれんを起こしたのであれば、これらの項目をチェックしてみてください。
再発率
熱性けいれんの再発率は約15%といわれています。
そして予測因子がある場合は2倍の30%に可能性がたかまります。
さらに予測因子の各内容についても様々研究がおこなわれているので、細かく説明します。
1歳未満の発症、両親の家族歴のいずれかがある場合、再発率は50%でした。
発熱から発作までが短時間では再発率が2倍にふえたと報告があります。
発作時体温が39℃以下の場合は、そうでない場合に比べると、3.3倍に再発がふえるそうです。
再発にそなえる方法
再発する可能性が高いのであれば、熱が出たときに予防しておいたほうがいい子どももいます。
熱性けいれんの発作予防としてはジアゼパム座薬がひろく使われています。
ただし、予防薬の使用基準についてはまた別の基準があるので、こちらの記事をよんでください
熱性けいれんガイドライン2015
この記事のないような、ガイドラインの情報をもとに解説しました。
日本小児神経学会のホームページで読むことができます。
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熱性けいれんをおこしたら予防接種できないかについてはこちらの記事にまとめています
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