子ども、特に乳幼児はなんでも口にいれます。
食べ物以外を食べてしまう異物誤飲では、すぐに対処しないといけない物があります。
その中でもボタン電池誤飲は危険性が高いです。
ボタン電池誤飲はなぜ危険なのか
ボタン電池誤飲した直後の症状は
気づいた時にまず何をしたらいいか
この記事で、ボタン電池誤飲の症状、対処法を解説していきます。
ボタン電池誤飲の危険性
異物誤飲全体の中でボタン電池は2%と少ないのですが、子どもの事故の20%を占めています。
6歳以下が63%を占めており、3歳までによくおきます。
ボタン電池にはアルカリ電池とリチウム電池があり、危険性が違います。
アルカリ電池
ボタン電池の金属が崩壊して、内部のアルカリ電解質液がもれだすことで、粘膜熱傷や浸食作用が起きます。
また一か所にとどまることで、消化管の粘膜を圧迫するので、壊死を起こします。
リチウム電池
リチウム電池は比較的大きく、乳幼児が誤飲すると、胃までは流れずに食道にはまりこみます。
食道粘膜で電流がながれると、化学的な組織傷害、腐食性潰瘍がおきます。
またリチウム電池は使い切るまで電圧が下がりにくいため、使用済みであっても電流を発生させる可能性があり注意が必要です。
イヌでの実験では、たった15分で食道の壊死は粘膜から筋層にまで到達し、1時間で食道を貫通しました。
食道に穴があいたり、大きな血管から出血すると命にかかわります。
危険な誤飲に気づくための注意する症状はどのようなものがあるでしょうか。
誤飲した時の症状
食道にとどまる場合
誤飲した直後は物理的な刺激によって、咳、胸のやおなかの痛みが認められます。
時間がたつにつれて、喘鳴、咳、よだれ、嘔吐、発熱などの症状がでてきます。
胸の不快感や、食事がとれなくなることもあります。
胃を通過した場合
電池が胃よりも先にすすめば症状はとくにありません。
72時間以内に85.4%は便に自然排泄されます。
しかし、腸の中にとどまる場合もあるので、何か様子にかわりがないか注意しましょう。
対応方法
最も大事なのは予防なのですが、もしもの時どうしたらいいでしょう。
食べたかわからないとき
ボタン電池がみつからないときや、症状があるときは病院を受診したほうがいいでしょう。
レントゲン検査で確認することができます。
同じ電池をもっていると、確認するときに役立ちます。
食べた可能性が高いとき
すぐに病院を受診しましょう。
そして1歳以上であればハチミツを食べさせましょう(?!)
これはアメリカの中毒センターNational Capital Poison Centerが発表しているボタン電池誤飲のガイドラインの対処法です。
1歳以上で
電池誤飲から12時間以内なら
10ml(ティースプーンン2杯)のハチミツを食べさせる
10分毎に6回まで
ただし遅れずに病院を受診する
ハチミツは電池を包み込み、粘膜への傷害を遅らせる効果があります。
以下で説明する治療の代わりではないので、必ず病院へいってください。
病院での治療
検査で誤飲が確認されて、食道にとどまっているなら摘出する必要があります。
全身麻酔や内視鏡での処置が必要になり、入院となります。
もし消化管が破れたり、気管にも傷が達していたら、さらに長期に入院が必要になります。
まとめ
ボタン電池誤飲が起きた、もしくは疑われると思ったら、必ず病院へ行きましょう。
命にかかわる重症なこともあります。
治療はできてもとてもきついので、まず予防することが大事です。
誤飲はボタン電池だけではありません。このような事例もあります。
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