家にもある危険!子どもの溺水、溺死について解説



私が経験した溺水

私が医者になってから、溺水の子どもの治療を行ったことは2回あります。

一人は溺水直後。事故で外の池に長時間おぼれていた男の子でした。救急部に到着してから30分以上心肺蘇生を行い、一旦心臓は動き始めましたが、全身へのダメージは大きかったようで救命することはできませんでした。

もう一人は自宅のお風呂に浮いているのを家族によって発見された女の子です。私がその子にであったのは溺水による後遺症で寝たきりの状態になってからのことです。レスパイト目的に入院していました。レスパイトとは休息、一時休憩という意味で、在宅治療を行っているご家族をサポートするため、お子さんを一時的に病院に入院させることです。ご両親がとても熱心に看護していたことを覚えています。

日本 家庭内での死因 第1位 溺死


最新の平成29年人口動態統計によると、家庭内における不慮の事故で浴槽内での溺水は以下のような割合です。

  • 0歳    7.8%(2位)
  • 1~4歳  24.3%(2位)
  • 5~9歳  14.3%(4位)
  • 10~14歳 38.1%(1位

他に家庭内の事故で多いのは窒息、火災、転落などです。

どこで溺れるのか

お風呂がもっとも思いつきますが、5cmの深さがあれば溺れます。

  • お風呂
  • ビニールプール
  • 洗濯機
  • 洗面台
  • バケツ
  • トイレ
  • 水槽

家には多くの危険が潜んでいるのです。

また自宅以外になると海、川、池、プール、用水路が危険な場所になります。

予防が最も大切

親の目の前ですぐに気が付けば助けることは容易かもしれません。多少の水を誤飲、誤嚥しただけなら問題ないでしょう。しかし、事故はだれも予想しないときに起きるものですから

予防が一番大切です。事故が起きると致死率が高いのが溺水です。

入浴中

幼児期は親といっしょに入浴すると思います。一人でお風呂にいれないといけない場合は、洗髪時に目をはなしてしまいます。

お風呂のお湯は残さない

私が経験した女の子の場合がお風呂にお湯を残していたことが原因でした。お風呂のフタをしていれば大丈夫と思うかもしれませんが、フタが外れて浴槽に落ちることも報告されています。お湯を残さない、もしくはお風呂場までの戸にしっかりと鍵をかける必要があります。

水深が5cmあればおぼれる可能性があります。

日本小児看護学会がまとめたPDFファイルにわかりやすくまとめられています。

子どもの事故防止ノート 日本小児看護学会

初期対応

意識がある

意識や呼吸が十分であるなら自宅で経過観察でも問題ないでしょう。誤嚥の可能性はあるので呼吸がきつそうであったり、様子がおかしければ病院を受診してください。

意識がない、溺れていた時間がわからない

速やかに救急車を呼びましょう。心肺蘇生法を行うことができるなら、救急隊到着までに必要に応じた処置を行ってください。と言いたいところですがおそらく“冷静”など無理です。

やはり事故は予防が大事

溺水すると全身に低酸素の影響がでます。特に脳への障害は大きな後遺症を残してしまい、回復は困難となります。

  • 入浴中は目を離さない
  • お湯は残さない
  • 水の溜まった場所には柵をつける

今一度自宅の危険を見なおしてみましょう。

溺水、溺水のまとめ
・家の中にもたくさん危険はある、溺れる危険性や可能性を考えよう
・子どもから目を離さない、一瞬で子どもはおぼれる。
・事故が起きたらを考えるよりも、予防することを考えよう

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