赤ちゃんのでべそは治療したほうがいい?するならいつ?

赤ちゃんのでべそは治療したほうがいい?するならいつ?



でべそって何?

でべそを専門用語では臍ヘルニアといいます。

ヘルニアとは脱腸のことであり、へそに開いたままの穴を通って腸がでてくるということです。飛び出した大きなでべそをつまむと、腸をふれることがあります。

それではこの

でべその原因

へその緒がある場所のおなかには、もともと穴が開いています。そこに太い血管があり、お母さんから栄養をもらってます。

その穴は、生まれてへその緒がとれると、自然にふさがりますが、そのまま残った状態がでべそなのです。

穴がふさがりづらくなるような特定の原因は特定されていません。

それではどれぐらいの赤ちゃんに、でべそは起きるのでしょうか?

頻度はどれぐらい

新生児の10人に1人の確率で起きるので、決して珍しいものではありません。

赤ちゃんが低出生体重だと、この確率は高くなります。

生後1ヶ月ごろに気がついて、2〜3ヶ月ごろに最大になるので、この時期に悩む親も多いと思います。

治療方法

それではどのようにすればでべそは治せるのでしょうか?

自然治癒

実は自然になおります!

1歳までに80%

2歳までに90%

2歳以降になると自然に治る可能性は低いので、基本手術治療になります。

こう考えると「治療しなくてもいい」と考える方が多いと思いますが、圧迫療法もよい治療法です

圧迫療法

飛び出したへそを、スポンジや綿で押さえて、その上からテープを貼って圧迫します。

早ければ1ヶ月で治ります。

通院して医師に処置してもらう方法と、自宅で両親がテープを貼る方法があります。

テープを貼ることで皮膚トラブルが起きることがデメリットとして考えられます。

これらの方法で改善がないときは、手術が必要です。

手術

必要になるのは、お腹の筋肉を針でぬって穴を塞ぐ手術です。

おへそにそって皮膚を切るので、傷はあまり目立たちません。

 

もうひとつの手術の理由として、美容的な理由があります。

でべそは改善したけど、膨らんでいたときの皮膚がたるんで残っているときです。

それでは、いつ治療を始めるのがいい?

治療開始は生まれてから早いほうが効果が高いです。

生後6ヶ月未満では99%というすばらしい報告があります。

一方6ヶ月を超えると治療効果が低くなるので、でべそが最大になる生後2〜3ヶ月のときに病院で治療を開始すればいいでしょう。

地域によりますが、小児外科、形成外科がある病院であれば、治療について相談をすることができるはずです。

どの病院にいけばいいんのかわからないなら、かかりつけ医にまずいってください。

参考資料

小児外科学会 臍ヘルニア

エビデンスに基づいた臍ヘルニア圧迫療法の効果と方法

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病院で勤務する小児科専門医 1児(娘)の父です。 娘の誕生を機に、小児科医だからできる育児情報の配信をはじめました。 育児、子どもの病気、最新の論文を紹介していきます。