インフルエンザが流行開始。本番は1〜2月頃です。
2018年も12月になり、急にインフルエンザが流行し始めました。全国的の保健所からの報告が増えて、注意報・警報がでています。インフルエンザの流行に関しては国立感染症研究所の流行レベルマップが有効ですので参考にしてください。
インフルエンザの症状とは
- 38度以上の発熱(急激な上昇)
- 関節痛、筋肉痛、頭痛
- 全身倦怠感などの全身症状を伴う
通常の”風邪”に比べると症状は強く現れます。
高齢者や持病のある方(循環器、呼吸器、糖尿病などの病気のある方)の場合、元々の病気が悪化したり、二次的に肺炎などの呼吸器疾患になる可能性があります。
またインフルエンザ脳炎、脳症になる重症なこともあるので、意識の状況には注意が必要です。
どのタイミングで病院を受診すべきか
体調不良がある場合、特にインフルエンザが周囲で流行していると聞くと、病院を受診しなければいけないと思うかもしれません。特にお子さんが熱を出した場合、すぐにでも病院にいきたくなると思います。
小児科医として外来診療をしてきて、受診される方が希望することは次の2点だと考えます。
- インフルエンザの検査を受けたい
- 治療薬がほしい(特に抗インフルエンザ薬)
インフルエンザの検査の適切なタイミング
様々な検査キットが発売されており違いはありますが、一般的に発症=38度以上の発熱を認めた時から12時間以上は必要と言われています。これはウイルスが増殖して検出することが可能になるまでの時間です。また抗インフルエンザ薬による治療は発症から48時間以内に開始する必要があるので、12~48時間で受診して検査を行えばいいといえます。
”受診のタイミングが早すぎれば、検査の精度が低くなり無駄になる”
抗インフルエンザ薬の開始時期と効果
抗インフルエンザ薬は48時間以内に開始すればよいです。発熱から2日間も時間があるので慌てる必要はないわけです。そしてその効果は”発熱の期間が短くなる”ことと、”重症化を防ぐことができる”です。
しかし、抗インフルエンザ薬は必須の治療ではありません。十分な休憩を行えば、ほとんどの場合自然治癒します。ですから解熱剤さえあれば大抵は問題ないわけです。自宅で解熱剤を準備しておけば受診はいらないと考えることもできます。
それでもインフルエンザ迅速検査を受けたい!
特に小児科で多い要望が、「学校や保育園から診断書を提出するように言われた」ということです。検査が以前よりも簡単に行えるため、重症度や治療の必要性より、明らかに”診断書が欲しいだけの人”も多くいます。書類が必要と求められている以上、医者側も断ることはできませんが、そのような診断書プレッシャーが減ればいいと思います。
まとめ
- インフルエンザに特徴的な症状、流行情報に注意
- 発症(38度以上の発熱)から12~48
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