熱性けいれんは、乳幼児の10人に1人がおこす発作であり、多くのかたが心配している病気です。
たとえ、後遺症がないとしてもけいれんを見たことがある人は、また起きてほしくないと思っているはずです。
熱性けいれんの原因は「発熱」ですから、多くの場合解熱剤をつかうことになります。しかし、この解熱剤は熱性けいれんの発生について良いでしょうか、悪いでしょうか?
この記事は熱性けいれんと解熱剤の関係について解説します。
熱性けいれんを予防する薬
熱性けいれんの再発予防でつかわれる薬は、ジアゼパム(商品名 ダイアップ)座薬です。
発症リスクのあるひとは、主治医と相談してつかうようにしてください。再発予防について知りたい方はこちらの記事にまとめていますので読んでください。
では解熱剤が、この薬のかわりになるのでしょうか?
解熱剤で予防できるのか
まず解熱剤は熱性けいれん再発を予防しません。
解熱剤をつかっても、つかわなくても再発率にかわりはないことが複数の研究であきらかになっています。
また解熱剤をつかった研究で、再発した患者と、しなかった患者の最高体温をくらべると、再発した患者のほうが熱が高いことがわかりました。
これは解熱剤が有効にきいてないことをあらわす結果になりました。
熱性けいれんに対して、よい効果はあまりないかもしれませんが、悪化させる・再発させる可能性はあるのでしょうか。
解熱剤は再発の原因か
熱性けいれんは、発熱がはじまるときに起きやすい病気です。
ですから、解熱剤で一度さがった体温が、また上がるときにけいれんが起きるのではないかと考えられてきました。
しかし、解熱剤が再発の原因になるという科学的な根拠は証明されていません。先程のべたように解熱剤が効いていない可能性もあるので、使用することをためらう必要はないでしょう。
まとめ
熱性けいれんにおいて、解熱剤は予防効果も、再発のリスクにもならないといえます。
もちろん発熱による症状を軽くできる可能性はあるので、ふつうの発熱の病気のときのように使っても問題ないといえます。
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