妊娠中に気を付けることに、感染症の予防があります。
もし妊娠中におたふく風邪にかかっていまったらどうなるのでしょうか?
- おなかの中の子どもは大丈夫か?
- 妊娠中にワクチンを打つことはできるのか?
この記事ではおたふく風邪が妊娠や赤ちゃんにあたえる影響、妊娠中のワクチンについて解説します。
妊婦への影響
流産
妊娠への影響としては流産がありますが、あまり頻度は高くありません。
一般的に、妊娠した女性の約40%は流産を経験しており、第1期の流産は8割以上を占めています。
比較は難しいですが、おたふく風邪での流産はあまり気にしなくてもいいと思います。
おたふく風邪の症状
おたふく風邪は子どもより大人のほうが症状が強くなり、大変きついです。
ただでさえきつい妊娠中に感染することは、さけたほうがいいのは言うまでもありません。
妊娠自体への影響は大きくないようですが、赤ちゃんへの影響はどれほどあるのでしょうか?
赤ちゃんへの影響
赤ちゃんの奇形
赤ちゃんの体に影響(奇形)が起きることは、ほぼないと考えられています。
早産、低出生体重
生まれてくる赤ちゃんの体重が2500g以下の低出生体重児であったり、早産であったとの報告があります。
頻度は不明ですが、あまり多くはないようです。
赤ちゃんへの感染
出産の少し前に母親がおたふく風邪に感染すると、まれですが赤ちゃんがおたふく風邪のウイルスに感染することがあります。
症状は呼吸障害や血小板減少(血が止まりづらくなる)を認めることが報告されています。
少なからず、妊婦と赤ちゃんに影響があるなら、どのように予防すべきでしょうか?
予防方法
感染したひとと距離をあける
おたふく風邪は飛沫感染、接触感染で感染します。マスク、手指衛生で予防はできるかもしれません。
ただし、発症前から感染力があるため、現実的な方法ではないでしょう。
おたふく風邪の潜伏期間についてはこちらの記事がおすすめです。
ワクチン
おたふく風邪にかからないようにするにはワクチン接種しかありません。
子どものときに接種しておくか、妊娠前にすませておきましょう。
ワクチン接種の前に妊娠してしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。
実は妊娠中におたふく風邪のワクチンはうつことができません。
ワクチンには生ワクチン、不活化ワクチンがありますが、妊婦に生ワクチン接種は禁忌になっています。
母親からの抗体
赤ちゃんが生まれてすぐに感染症にかからない理由は、お母さんから抗体をもらっているからです。
生後1か月では92.8%であった抗体が、6か月の時点では14.6%まで低下しています。
長続きはしませんが、ワクチン接種をしておくことは、子どもを感染から守ってくれるのです。
ワクチンをいつ打つべきか
いつ妊娠してもいいように、大人になってかからないようにするためには、子どものときに打つのがいいでしょう。
大人でもワクチンは接種できます。
- ワクチンを打ったことがない
- おたふく風邪にかかったか覚えていない
- ワクチンを接種したか覚えていない
このような方は打つべきです。
抗体があるか血液検査をおこなってから、ワクチン接種してもいいでしょう。
そして、お子さんが生まれたら、遅れずにワクチン接種してください。
お子さんの将来のためになります。
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